抜け毛予防と薄毛予防はこんなに違う

抜け毛
  • 男の隠れ家バーバーで出会った究極のフェードカット

    抜け毛

    私は長年、美容室難民でした。20代の頃は流行りの美容室に通っていましたが、30代に入りM字ハゲが進行してくると、若い女性美容師やお洒落な客層の中で髪を切ることが苦痛になってきました。「薄いところをどうしますか?」と聞かれる気まずさ、鏡に映る濡れた髪の惨めさ。そんな居心地の悪さから、1000円カットで済ませる時期もありました。しかし、ある日SNSで見かけた一枚の写真が私の運命を変えました。それは、重厚な革張りの椅子、クラシックな内装、そしてビシッと決めたスーツ姿の理容師が施術する「バーバー(理髪店)」の写真でした。そこには、薄毛を隠すのではなく、男らしくデザインされたヘアスタイルの男性たちが写っていました。「これだ」と直感し、私は恐る恐るそのバーバーの扉を開けました。店内に足を踏み入れると、そこはまさに「男の隠れ家」でした。漂うポマードとコーヒーの香り、BGMにかかるジャズ、そして無駄な会話をせず黙々とハサミを動かす職人たち。美容室のようなキラキラした眩しさはなく、落ち着いた大人の空間が広がっていました。担当してくれた理容師さんは、私の頭皮を一目見て、「M字が気になりますね。それなら、サイドをスキンフェードにして、トップとの繋がりでグラデーションを作りましょう。そうすれば、生え際の後退ではなく、デザインとしてのラインに見えます」と提案してくれました。スキンフェードとは、地肌が見える0mmから徐々に髪を長くしていく刈り上げの技術です。施術が始まると、その技術の高さに驚かされました。何種類ものバリカンを使い分け、ミリ単位で色彩を調整していく様は、まさに職人芸。美容室では味わえない顔剃り(シェービング)の気持ち良さにウトウトしている間に、カットは終了しました。鏡を見て、私は自分の目を疑いました。サイドが極限まで短く刈り上げられているため、頭皮の白さと髪の黒さが綺麗なグラデーションを描き、M字部分の薄さが完全に景色の中に溶け込んでいたのです。トップは長さを残して横に流す「クロップスタイル」にセットされ、額が出ているにも関わらず、驚くほどモダンで力強い印象になっていました。「薄毛は隠すものではなく、馴染ませるものです」。理容師さんのその言葉は、私の胸に深く刺さりました。フェードカットの色彩調整は、薄い部分と濃い部分の境界線を曖昧にする、いわば絵画のボカシ技法のようなものです。これこそが、バーバーが持つ理容の真髄なのだと知りました。整髪料にはツヤのあるグリースを使い、コーム(櫛)で撫で付けるようにセットする。そのクラシカルな所作もまた、男心をくすぐります。店を出た時の足取りは軽く、風を切って歩きたくなるような高揚感がありました。バーバーでの体験は、単なる散髪ではなく、男としての自信を取り戻すメンテナンスの時間でした。美容室に行きづらくなった薄毛の男性諸君、ぜひ一度、本格的なバーバーに足を運んでみてください。そこには、あなたの悩みを技術と美学で解決してくれるプロフェッショナルがいます。