AGA

専門医に相談するはげ対策

自分で様々なはげ対策を試してみても、なかなか効果が感じられない、あるいは薄毛が進行しているように感じる場合、専門医への相談を検討することが重要です。特に男性の薄毛の多くを占めるAGA(男性型脱毛症)は、進行性の疾患であり、自己流のケアだけでは根本的な解決が難しいケースがほとんどです。皮膚科やAGA専門クリニックなどの医療機関を受診することで、まずは薄毛の原因を正確に診断してもらうことができます。医師は、問診(家族歴、生活習慣、抜け毛の始まった時期など)や視診(薄毛のパターン、頭皮の状態)、場合によってはマイクロスコープを用いた毛髪・頭皮の観察、血液検査などを行い、AGAなのか、それ以外の原因(円形脱毛症、脂漏性皮膚炎、甲状腺疾患など)によるものなのかを判断します。原因が特定できれば、それに応じた適切な治療方針を立てることが可能になります。AGAと診断された場合、現在、医学的に有効性が確立されている治療法がいくつかあります。代表的なのは薬物療法です。内服薬としては、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する「フィナステリド」や「デュタステリド」があります。これらはヘアサイクルの乱れを改善し、抜け毛を減らす効果が期待できます。外用薬としては、毛母細胞を活性化させ発毛を促す「ミノキシジル」が用いられます。ミノキシジルは濃度によって市販薬と処方薬があります。これらの薬物療法は、医師の処方と指導のもとで継続的に行うことが重要です。効果が現れるまでには通常数ヶ月かかり、効果を持続させるためには治療を続ける必要があります。副作用のリスクもあるため、医師による経過観察が不可欠です。薬物療法以外にも、クリニックによっては、毛髪再生メソセラピー(成長因子などを頭皮に直接注入する治療)や、自毛植毛といった選択肢もあります。これらの治療は費用が高額になる場合もありますが、薬物療法だけでは十分な効果が得られない場合の選択肢となりえます。専門医に相談するメリットは、正確な診断と、自分に合った効果的な治療法を提案してもらえる点にあります。費用や治療期間、副作用などについてもしっかりと説明を受け、納得した上で治療を開始することが大切です。一人で悩み続けるよりも、まずは専門家の意見を聞くことが、はげ対策の確実な一歩となるでしょう。