「おでこが広いから隠さなければならない」。そう思い込んで、前髪を長く伸ばし、必死に額を覆い隠そうとしている男性はいませんか。しかし、その行為は往々にして逆効果となります。長すぎる前髪は風に弱く、汗で束になりやすく、隙間から見える頭皮の白さを強調してしまいます。いわゆる「すだれ前髪」状態になり、周囲に「隠しているな」「自信がなさそう」というネガティブな印象を与えかねません。実はおでこが広いというのは、欧米では知性の象徴とされ、男らしい魅力を演出する上で非常に有利な要素となり得ます。コンプレックスを隠すのではなく、あえて露出し、チャームポイントへと昇華させる戦略こそが、現代の大人の男性に求められるスタイリング術なのです。広いおでこを活かすための基本戦略は「アップバング」です。前髪の根元をドライヤーで立ち上げ、額を潔く見せるスタイルです。額を出すことで顔全体に光が当たり、表情が明るく見え、清潔感と誠実さをアピールできます。また、視線が髪の生え際ではなく、目元や表情そのものに向けられるようになるため、結果としておでこの広さが気にならなくなります。特にビジネスシーンにおいて、額を出したヘアスタイルは「仕事ができる男」という信頼感を与える強力な武器になります。サイドを短く刈り上げるツーブロックやフェードカットと組み合わせれば、縦のラインが強調され、顔の輪郭が引き締まって見える小顔効果も期待できます。具体的なスタイリング方法としては、まずドライヤーの使い方が命です。髪を濡らした後、前髪を下から上に向かって風を当て、根元をしっかりと立ち上げます。この時、M字部分(生え際の両端)の髪は無理に上げすぎず、自然にサイドに流すようにすると、M字の角をカバーしつつ中央の立ち上がりを強調できます。これを「ソフトモヒカン」的なシルエットに持っていくことで、視覚の重心を中心(モヒカンライン)に集め、サイドの広がりを目立たなくさせるのです。整髪料は、ツヤの出すぎないマットなワックスか、キープ力のあるジェルを使用します。手に馴染ませた後、髪全体に揉み込み、最後に指先で毛束をつまんでバランスを整えます。束感を作ることで、髪の隙間から地肌が見えても「デザインされた隙間」として認識され、薄毛の印象を与えません。もし髪質が直毛で立ち上がりにくい場合は、パーマをかけるのも一つの手です。ニュアンスパーマで毛先に動きをつけることで、自然なボリュームが生まれ、おでこの丸みに沿った柔らかなシルエットを作ることができます。また、ベリーショート(ボウズスタイル)も広いおでこの人には非常によく似合います。海外の俳優のように、あえて極端に短くすることで、頭の形や顔のパーツの良さを引き立てるのです。ボウズスタイルは、中途半端に髪があるよりも遥かに清潔感があり、潔い男らしさを演出できます。髭(ヒゲ)との相性も抜群で、顔の下半分にポイントを作ることで全体のバランスが整い、ダンディな雰囲気を醸し出すことができます。