風邪をひいた後から、なんだか上の前歯のあたりが、重苦しく、浮いたように痛む。顔を下に傾けると、痛みが強くなるような気もする。虫歯はないはずなのに、噛むと鈍い痛みが響く――。もし、あなたがこのような症状に加えて、「鼻づまり」や「色のついた鼻水」、「頬骨のあたりの圧迫感」を感じているのなら、その前歯の痛みの真犯人は、歯そのものではなく、あなたの「鼻の奥」に潜んでいるのかもしれません。 こんな大阪で探偵の素行調査にしては私たちの鼻の周り、顔の骨の中には、「副鼻腔」と呼ばれる、いくつかの空洞が存在します。その中でも、頬骨の奥に広がる最も大きな空洞が「上顎洞（じょうがくどう）」です。そして、この上顎洞の「床」の部分は、上の歯、特に犬歯から奥歯にかけての「歯の根の先端」と、非常に近い位置関係にあります。 通常、風邪やアレルギー性鼻炎がきっかけとなり、鼻の粘膜に炎症が起こると、それが副鼻腔にまで波及し、内部に膿や粘液が溜まってしまうことがあります。その痛くない歯科矯正を芦屋で人気も歯医者を口コミは、一般的に「蓄膿症」として知られる「副鼻腔炎」です。 問題は、この上顎洞で炎症が起こった時に生じます。上顎洞の内部に膿が溜まり、その内圧が高まると、すぐ下にある上の歯の根の先端部分にある神経が、炎症によって、あるいは圧力によって、直接刺激されてしまうのです。この刺激が、歯そのものに問題がないにもかかわらず、「上の歯が痛い」「歯が浮いたような感じがする」「噛むと響く」といった、まるで歯が原因であるかのような、紛らわしい症状を引き起こします。 特に、前歯の中でも、根が比較的長い「犬歯」のあたりは、上顎洞の底と近接していることが多く、副鼻腔炎の影響を受けやすい歯の一つです。虫歯でもない、歯周病でもないのに、上の前歯から小臼歯あたりにかけての、複数の歯が、同時に、そして漠然と痛む、というのが、このタイプの痛みの大きな特徴です。また、階段を駆け下りたり、軽くジャンプしたりすると、その振動が上顎洞に響き、歯の痛みが強まる、というのも、診断の助けとなるユニークなサインです。 もし、歯科医院でレントゲンを撮っても、歯に全く異常が見つからない。それなのに、上の歯の痛みが続く。そんな時は、耳鼻咽喉科の受診を検討する必要があります。耳鼻咽喉科で副鼻腔のレントゲンやCTを撮影し、副鼻腔炎の診断がつけば、抗生物質や消炎剤による治療が開始されます。そして、鼻の炎症が治まるにつれて、あれほど悩まされていた歯の痛みも、嘘のように消えていくはずです。 逆に、重度の虫歯や歯周病を放置した結果、歯の根の先の感染が、上顎洞にまで波及し、副鼻腔炎を引き起こす「歯性上顎洞炎」という病気もあります。この場合は、耳鼻咽喉科の治療だけでは不十分で、原因である歯の治療を、歯科で並行して行わなければ、完治は望めません。 このように、鼻と歯は、私たちが思う以上に、密接な関係で結ばれています。原因不明の前歯の痛みに悩まされた時、少しだけ視点を変え、その痛みが「鼻から来ているのかもしれない」と疑ってみること。その学際的な視点が、あなたを長引く不快な症状から解放する、思わぬ突破口になるかもしれないのです。